%aptent; ]> &apt-author.jgunthorpe; &apt-author.team; &apt-email; &apt-product; 29 February 2004 apt-get 8 apt-get APT package handling utility -- コマンドラインインターフェース apt-get update upgrade dselect-upgrade install pkg remove pkg source pkg build-dep pkg check clean autoclean 説明 apt-get は、 パッケージを操作するコマンドラインツールで、 APT ライブラリを用いる他のツールのユーザ側「バックエンド」といえるものです。 「フロントエンド」インターフェースには、dselect(8), aptitude, synaptic, gnome-apt, wajig などがあります。 オプションや オプションを除き、 以下に挙げるコマンドが必要です。 update updateは、 取得元からパッケージインデックスファイルの再同期を行うのに使用します。 利用可能なパッケージのインデックスは、 /etc/apt/sources.list に記述した場所から取得します。 例えば Debian アーカイブを利用する際、 このコマンドが Packages.gz ファイルを検索することで、 新規または更新されたパッケージの情報が利用可能となります。 update は、upgradedist-upgrade を行う前に常に実行してください。 前もってパッケージファイルのサイズを知ることができないため、 全体の進捗メータは正しく表示されません。 upgrade upgrade は、 現在システムにインストールされている全パッケージの最新バージョンを、 /etc/apt/sources.list に列挙した取得元からインストールするのに使用します。 現在インストール中のパッケージに新しいバージョンがあれば更新しますが、 いかなる時も現在インストール中のパッケージの削除は行いません。 対象のパッケージが、 他のパッケージのインストール状態を変更せずに更新できない場合は、 現在のバージョンのままとなります。 最初に update を実行しておき、 apt-get にパッケージの新しいバージョンがあることを 知らせる必要があります。 dselect-upgrade dselect-upgrade は、 伝統的な Debian GNU/Linux パッケージ管理フロントエンドの &dselect; と共に使用されます。 dselect-upgrade は、 &dselect; で作られた利用可能パッケージの Status フィールドの変更を追跡し、 その状態を反映させるのに必要なアクションを実行します。 (例えば、古いパッケージの削除や新しいパッケージのインストールなど) dist-upgrade dist-upgrade は、 upgrade の機能に加え、 新バージョンのパッケージに対する依存関係の変更を知的に操作します。 apt-get は「洗練された」競合解決システムを持ち、 必要とあらば比較的重要でないパッケージを犠牲にして、 最重要パッケージの更新を試みます。 /etc/apt/sources.list ファイルには、 必要なパッケージファイルを検索する場所のリストが含まれています。 特定のパッケージ向けに、一般的な設定を上書きする機構については、 &apt-preferences; をご覧ください。 install install の後には、 インストールするパッケージを 1 つ以上指定します。 指定するパッケージは、完全なファイル名ではなくパッケージ名です。 (例えば Debian GNU/Linux システムでは、 libc6_1.9.6-2.deb ではなく libc6 を引数として与えます) インストールするよう指定したすべてのパッケージに対し、 検索・インストールを行います。 /etc/apt/sources.list ファイルを、 要求するパッケージの場所を特定するのに使用します。 パッケージ名の後ろに (空白を含まず) ハイフンが追加されている場合、 そのパッケージがインストールされていれば削除します。 同様に、インストールするパッケージを明示するのにプラス記号も使用できます。 この記号は apt-get の競合解決システムの判断に利用されるかもしれません。 パッケージにイコール記号とバージョンを続けることで、 選択したバージョンのパッケージをインストールすることができます。 つまり、指定のバージョンのパッケージをインストールするように選択する、 ということです。 別の方法としては、ディストリビューションを特定するのに、 パッケージ名に続けて、 スラッシュとディストリビューションのバージョンやアーカイブ名 (stable, testing, unstable) を記述できます。 バージョン選択機構はダウングレード時にも使用できるため、 注意して使用しなければなりません。 最後に、&apt-preferences; 機構により、 特定のパッケージに対するインストールポリシーを作成できます。 構文に '.', '?', '*' を含み、パッケージ名がマッチしなかった場合、 POSIX 正規表現であると見なし、 データベース内の全パッケージ名に対して適用します。 マッチしたパッケージすべてがインストール(もしくは削除)されます。 'lo.*' のような文字列は、 'how-lo' や 'lowest' にマッチすることに注意してください。 そうしたくなければ、'^' や '$' を付けるか、 もっと詳しい正規表現を指定してください。 remove remove は、 パッケージが削除されることを除き、install と同様です。 プラス記号がパッケージ名に (間に空白を含まずに) 付加されると、 識別されたパッケージを、削除ではなくインストールします。 source source は、 ソースパッケージを取得するのに apt-get します。 APT はどのソースパッケージを取得するか決定するよう、 利用可能なパッケージを検討します。 その後、最新の利用可能なソースパッケージを見つけ、 カレントディレクトリへダウンロードします。 バイナリパッケージとは別に &sources-list; ファイルの deb-src 行から、ソースパッケージを追跡します。 これは、インストールした (またはインストールできる) パッケージと、 取得元を変えることができることを示しています。 --compile オプションが指定された場合、dpkg-buildpackage を用いて バイナリ .deb ファイルへコンパイルを行います。 --download-only の場合はソースパッケージを展開しません。 パッケージと同様に、 ソース名の後ろにイコールと取得したいバージョンを置くと、 指定したバージョンのソースを取得できます。 APT::Get::Only-Source オプションが暗黙のうちに有効になっているため、 ソースパッケージ名とバージョンに厳密に一致させています。 tar ball はカレントディレクトリにのみダウンロードされ、 カレントディレクトリに展開されることに注意してください。 build-dep build-dep は、 ソースパッケージの構築依存関係を満たすように、 パッケージのインストール・削除を行います。 check check は、 パッケージキャッシュの更新や壊れた依存関係をチェックする診断ツールです。 clean clean は、 取得したパッケージのローカルリポジトリを掃除します。 &cachedir;/archives/&cachedir;/archives/partial/ からロックファイル以外すべて削除します。 APT が &dselect; から呼ばれるときには、 自動的に clean が実行されます。 dselectを使用しない場合は、ディスクスペースを解放するため、時々 apt-get clean を実行したくなるでしょう。 autoclean clean と同様に、 autoclean は取得したパッケージのローカルリポジトリを掃除します。 違いは、もうダウンロードされることがないパッケージファイルや、 ほとんど不要なパッケージファイルのみを削除することです。 このため、長い期間、キャッシュが管理できずに肥大化することなく、 維持することができます。 設定オプション APT::Clean-Installed に off をセットしていれば、 インストール済のパッケージファイルが削除されるのを防げます。 オプション &apt-cmdblurb; ダウンロードのみ - パッケージファイルの取得のみを行い、 展開・インストールを行いません。 設定項目 - APT::Get::Download-Only 修復 - 依存関係が壊れたシステムの修正を試みます。 このオプションを install や remove と一緒に使うときは、 パッケージを指定しなくてもかまいません。 どのパッケージを指定しても、完全に問題を解決します。APT 自体は、 システムに存在する壊れたパッケージ依存関係を許すことができないので、 初めて APT を実行する場合、このオプションが必要になることがあります。 システムの依存関係構造にかなり問題がある場合は、 手動で修正するよう要求することもあります。 (通常は、問題のあるパッケージを取り除くのに &dselect; や dpkg --remove を使用します) このオプションを オプションと同時に使用すると、 エラーになる状況があるかもしれません。 設定項目 - APT::Get::Fix-Broken 欠落パッケージの無視 - パッケージが取得できなかったり、 (パッケージの破損で) 取得した後の整合性チェックを通らなかった場合、 そのパッケージの処理を保留し最後まで処理を続けます。 このオプションを オプションと同時に使用すると、 エラーになる状況があるかもしれません。 パッケージをインストールするよう選択している場合 (特にコマンドラインでの操作時) や、 ダウンロードできなかった場合に、なにも表示せず保留することになります。 設定項目 - APT::Get::Fix-Missing パッケージのダウンロードを無効にします。 これはすでにダウンロードした .deb に対してのみ APT を行う場合に、 と併せて使うのがよいでしょう。 設定項目 - APT::Get::Download 静粛 - 進捗表示を省略し、 ログをとるのに便利な出力を行います。 最大 2 つまで q を重ねることでより静粛にできます。 また、 のように静粛レベルを指定して、 設定ファイルを上書きすることもできます。 静粛レベル 2 は を含んでいることに注意してください。 APT が意図しない決定を行うかもしれないので -d, --print-uris, -s のような 操作を行わないオプションをつけずに -qq を使用するべきではありません。 設定項目 - quiet 動作なし - なにが起こるのかのシミュレーションを行い、 実際にはシステムの変更を行いません。 設定項目 - APT::Get::Simulate シミュレートの結果、dpkg の動作を表す一連の行のそれぞれに、 設定 (Conf)、削除 (Remv)、展開 (Inst) を表示します。 角カッコは壊れたパッケージを表し、(まれに) 空の角カッコは大した問題ではないことを表します。 プロンプトへの自動承諾 - すべてのプロンプトに自動的に "yes" と答え、非対話的に実行します。 保留したパッケージの状態を変更したり、 必須パッケージを削除するような不適切な状況の場合、 apt-get は処理を中断します。 設定項目 - APT::Get::Assume-Yes 更新パッケージ表示 - 更新される全パッケージを一覧表示します。 設定項目 - APT::Get::Show-Upgraded 更新・インストールするパッケージのヴァージョンを、 すべて表示します。 設定項目 - APT::Get::Show-Versions ソースパッケージをダウンロード後、コンパイルします。 設定項目 - APT::Get::Compile 保留パッケージの無視 - パッケージの保留指示を無視して apt-get を行います。 dist-upgrade と共に、 大量のパッケージを保留の解除をするのに使用すると便利です。 設定項目 - APT::Ignore-Hold パッケージ更新なし - install と同時に使用すると、no-upgrade は、 指定したパッケージがすでにインストールしてある場合に更新を行いません。 設定項目 - APT::Get::Upgrade 強制承諾 - APT が何か損傷を与えかねない動作をしようとした場合でも、 確認の入力なしで実行してしまう危険なオプションです。 よほどの状況でなければ、使用しない方がいいでしょう。 force-yes は、あなたのシステムを破壊しかねません! 設定項目 - APT::Get::force-yes インストールするファイルを取得する代わりに、 その URI を表示します。 URI には、パス、対象ファイル名、ファイルサイズ、 予測される md5 ハッシュが含まれています。 出力したファイル名が、 常にリモートサイトのファイル名と一致するわけではない、 ということに注意してください! これは source コマンド、 update コマンドでも動作します。 update で使用したときには、 MD5 やファイルサイズを含みません。 このとき、圧縮ファイルの展開はユーザの責任において行ってください。 設定項目 - APT::Get::Print-URIs 削除する際、「削除」ではなく「完全削除」を行います。 「完全削除」を行うと指示したパッケージ名の後には、 アスタリスク ("*") が付きます。 設定項目 - APT::Get::Purge すでに最新版がインストールされていても、 パッケージを再インストールします。 設定項目 - APT::Get::ReInstall. この機能はデフォルトで ON になっています。 OFF にするには --no-list-cleanup としてください。 ON の場合、 apt-get は古くなったファイルを確実に消去するため、 自動的に &statedir;/lists の中身を管理します。 これを OFF にするのは、取得元リストを頻繁に変更する時ぐらいでしょう。 設定項目 - APT::Get::List-Cleanup. このオプションは、 ポリシーエンジンへのデフォルト入力を制御します。 これは、指定されたリリース文字列を使用し、 デフォルト pin を優先度 990 で作成することです。 優先ファイルはこの設定を上書きします。 要するにこのオプションで、 どの配布パッケージを取得するかを簡単に管理します。 一般的な例としては、 でしょう。 設定項目 - APT::Default-Release &apt-preferences; のマニュアルページもご覧ください。 「重要でない」操作のみを行います。 これは論理的に の仲間と見なせます。 は質問にすべて yes と答えますが、 はすべて no と答えます。 設定項目 - APT::Get::Trivial-Only パッケージが削除される状況になったとき、 プロンプトを表示せず中断します。 設定項目 - APT::Get::Remove source コマンドと build-dep コマンドでのみ意味があります。 指定されたソース名がバイナリテーブルにマップされないようにします。 これは、このオプションを指定すると、 バイナリパッケージ名を受け付けて対応するソースパッケージを探すのではなく、 引数にソースパッケージ名しか受け付けなくなる、ということです。 設定項目 - APT::Get::Only-Source ソースアーカイブの diff ファイルや tar ファイルのダウンロードのみを行います。 設定項目 - APT::Get::Diff-Only, APT::Get::Tar-Only 構築依存関係の解決を、 アーキテクチャに依存したもののみ行います。 設定項目 - APT::Get::Arch-Only パッケージを確認できない場合に無視し、 それについて質問しません。 pbuilder のようなツールで便利です。 設定項目 - APT::Get::AllowUnauthenticated &apt-commonoptions; ファイル /etc/apt/sources.list パッケージの取得元。 設定項目 - Dir::Etc::SourceList /etc/apt/apt.conf APT 設定ファイル。 設定項目 - Dir::Etc::Main /etc/apt/apt.conf.d/ APT 設定ファイルの断片。 設定項目 - Dir::Etc::Parts /etc/apt/preferences バージョン優先ファイル。 ここに "pin" の設定を行います。 つまり、別々の取得元や異なるディストリビューションのバージョンの、 どこからパッケージを取得するかを設定します。 設定項目 - Dir::Etc::Preferences &cachedir;/archives/ 取得済みパッケージファイル格納エリア。 設定項目 - Dir::Cache::Archives &cachedir;/archives/partial/ 取得中パッケージファイル格納エリア。 設定項目 - Dir::Cache::Archives (必然的に不完全) &statedir;/lists/ &sources-list; のパッケージリソース特有の状態情報格納エリア。 設定項目 - Dir::State::Lists &statedir;/lists/partial/ 取得中の状態情報格納エリア。 設定項目 - Dir::State::Lists (必然的に不完全) 関連項目 &apt-cache;, &apt-cdrom;, &dpkg;, &dselect;, &sources-list;, &apt-conf;, &apt-config;, &docdir; の APT ユーザーズガイド, &apt-preferences;, APT Howto 診断メッセージ apt-get は正常終了時に 0 を返します。 エラー時には十進の 100 を返します。 &manbugs; &translator;